下にものを落とす猫
僕が食事の時に使っている箸置きがあって、食後の片づけの後、その箸置きだけがテーブルに残されていることがあり、シャケがその箸置きを前脚でちょいちょいと動かしているのを見たことが数度あった。
シャケはテーブルの上のものなどを同じように前脚でちょいちょいとやって、下に落とすのが好きなようである。
んで、下に落としたものをしばらく眺めたあとは、もうなんの興味もなくしたのか、”なにもしてませんけど”、などと言い訳がましいことを言って、どこかに行ってしまう。
妻と僕がウォーキングに行く前、テーブルの上に僕の箸置きはあった。
僕はそれを見ていたのである。
僕たちは小一時間ほどウォーキングして帰宅した。
で、夕食まではまだ時間がある、そして特にやるべきことがなにもない僕は、腕立て伏せでもしようと思い、うつ伏せになったのであるが、その時、フロアに落ちている僕の箸置きが目に入ったのである。
”シャケが落としたのだな”、と直感的に僕は思い、その時テーブルの上に座っていたシャケの目の前に箸置きを置いて、”これを落としたのはあなたですよね?”と問うた。
するとシャケは、”知らん!”、と言ってテーブルを降りた後、尻尾をぴんと立て、お尻をくねくねしながら別の部屋に歩いて行ってしまった。
”なぜ嘘をつくのか?じゃなくて、なぜものを落とすのか?”
僕には理解できない。
ものを下に落とすことがそんなに楽しいのだろうか。
落ちたものをしばらく眺めているが、すぐに興味をなくしたようにして、その場を立ち去るってことは、実はそんなに楽しくはないのではないかと想像するのだが、シャケはいつもなにかを落としている。
そのうち落ちないものがあるかもしれない、と思っているのかもしれない。
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