猫と場所の取り合い
僕が3人掛けのソファの端っこに座っていると、僕のすぐ横の肘置きにミュウが飛び乗ってきてそのまま眠りだした。
”ミュウは僕のそばにいたいんだなぁ、かわいいやつめ”、などと僕は思いながら、横で寝息をたてて寝ているミュウを見ていた。僕の気持ちは穏やかであった。
僕はその穏やかな気持ちのままソファで読書を続けたが、コーヒーが飲みたくなったので、コーヒーを淹れるためにソファを離れたのだった。
そして僕がコーヒーを持ってソファに戻ると、肘置きに寝ていたはずのミュウが移動して僕が座っていたソファの座面で寝ていた。
そこで僕はミュウの気持ちを悟ったのである。
つまり、ミュウは、僕のそばにいたいなどという、親近感というか、愛情という感情を持ち、僕の横の肘置きで寝ていたわけではなく、僕が座っているところで寝たい、邪魔だ、だから早くそこをどけ、という気持ちだったことが判明したわけである。
しょうがないので、僕はミュウが寝ている反対側の端っこに座って読書を続けた。
しばらくすると、ミュウがソファから降りて水を飲みに行ったので、僕はすかさずミュウが寝ていた場所、つまりもともと僕が座っていた場所に移動した。
水を飲み終えたミュウはそんな僕をちらりと一瞥して別の部屋に移動していった。
なんだか、自分自身がとてもくだらない人間に思えた休日であった。
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