シャケとクー(とミュウ)のぬくぬく日記

仲良く喧嘩するシャケとクー(とミュウ)の日記

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本音と建前、そしてかわいがられる性格という才能(犬派から猫派へ)

僕は、時々会議に出席する。

会議にもいろいろあるが、その中のひとつに各地区の担当者が集まっていくつかの議題について議論するというものがある。

つまりそれは、共通の問題や課題などについて、各地区の同部門で共通の認識を持とう、というのが目的のひとつでもある。

このような各地区からメンバーが集まる会議というのは、以前一緒の職場で働いた懐かしい顔があったりするし、会議後の懇親会の場で(こういう会議は懇親会がセットになっている)近況報告や情報交換ができるのでとても楽しみである。

そんな懐かしい顔ぶれが集まって酒を飲みながら話をしていると、酒が進むにつれ、先程まで行われていた会議のことが話題になったりすることがあるのであるが、そんな時のよくある会話が、”あの議論の結論っておかしくない?”とか”俺はほんとはこう思うんだけどさ~”みたいなことである。

これってつまり、”俺はほんとは会議の結論に納得していない”ということを、会議後の飲み会で表明しているということであって、”だったら会議の時に納得するまで議論すればよかったやん”という極めて単純な話になるのであるが、なぜそんな単純なことができないのだろうか。

それも極めて単純な話で、だいたいの人間は”本音と建て前”というものを使い分けているからである。

嫌な話であるが、大人になるとどうしても本音と建て前を使い分けなくてはならなくなる。

例えば、こういう会議の場合について考えてみる。

ある議題について、出席者が各々意見を表明するなどして、あーでもないこーでもない、と長時間にわたって議論が続き、最終的に出席者全員の意見が満場一致となればそれは素晴らしいことであるが、だいたいそんなことになることは稀で、”なんとなくこの辺が落としどころかな”みたいな空気が会議室を支配していき、”ま、そんなところですかね”というような感じで結論が出る、というような場合である。

そういう”やっとこの議題が片付きそうだ”という雰囲気の時に、”いや~ちょっと待ってください”などと切り出して、”僕はやっぱりこれはいったん白紙に戻して最初から議論し直した方がいいと思うんですよね~”、などという者がいたとしたら、他の出席者はどう思うだろうか。もちろん議題の重要性にも依るが、大した議題でもない場合であれば、”いい加減にしろ、このナマズ!”みたいな視線を浴びることになるだろう。

それはなぜかというと、白紙に戻したい人が他の人から見ると、協調性のない我儘なやつ、に見えてしまうからである。

だいたいの大人はそれがわかっているから、”じゃ、まあ、その辺で手を打ちますか”となるわけである。

大人ってつらい。

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 ミュウは、自分が望まないことは絶対にしない。

もともと人にべたべたするタイプの猫ではないが、先日、東京に住んでいる長女が久しぶりに福岡に帰ってきた時なども、動物好きの長女がミュウを抱きかかえると、ものすごい勢いで威嚇していた。

ミュウが仮に大人の人間で本音と建前を使い分けている、と仮定してみると、”この人は久しぶりに福岡に帰ってきたんだから大人しく抱かれておいてやるか”、というような、自分は抱っこされるのは嫌なんだけれども、相手を配慮する気持ちから自分の気持ちを押し殺して我慢する、などということがあるのかもしれないが、ミュウはそういう忖度は一切せずに、嫌なものは嫌だ!という気持ちを、威嚇するという行動ではっきりと表明しているのである。ある意味気持ちいい。

一方のシャケであるが、まず最初にシャケの性格について述べておくと、とにかく臆病である。インターホンの音が鳴っただけでソファの下などに身を隠し、息をひそめて、自分に危害を加える誰かが家の中に入ってくるのではないか、とびくびくしている。

それほど臆病なシャケであるが、久しぶりに対面した長女に対してはなぜかそのような警戒心を見せることなく、逆に自ら進んで長女の膝の上で眠る、などという行動を取ったのである。

シャケが、”この人は久しぶりに会うなあ、ちょっとお愛想しておくか、なんかいいことあるかも”なんてことを考えたのかどうかはわからないが、このような場合の長女の心理を考えてみたい。

ミュウからは抱きかかえると威嚇され、シャケは膝の上で眠っている。

そらー、シャケの方をかわいいと思うのが当然である。

それ以降、長女は明らかにシャケをかわいがっていた。当然である。

思い返してみるとシャケにはそういうところがある。

初対面の人に対してしばらくは警戒しているが、”この人は安全である”と一旦判断すると、その人にやたらと甘えるのである。

シャケのこのような行動が建前なのかどうかはわからないが、猫から甘えられればまあ嬉しい。甘えられた人は、それ以降シャケをかわいがる。かわいがられたシャケはCIAOちゅーるをもらえる。なんていうPDCAサイクルみたいなものが出来上がるのである。

人の気持ちを忖度することで、最終的に自分も得をする。

そういう行動を取れることがシャケの才能である、と僕は思っている。

実際、そういうシャケの行動により、次女の旦那さんは犬派から猫派に変わったほどである。

しかし、僕は、ミュウのように、”嫌なものは嫌!”とはっきり表明できる、本音重視の生き方が羨ましいなと思ってしまう。

myuandshake.hatenablog.com

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