猫の撫で方
猫の撫で方にはいくつかの方法がある、ということに最近気づいた。
まず最初にやるのは、頭をぽんぽんするような撫で方である。
香箱座りをして落ち着いているミュウまたはシャケの傍に近寄り、頭をぽんぽんと軽く押すようになでる。いい子いい子、の要領である。
すると、ドリブルしたボールが小さくバウンドするような感じで頭が動くのだが、これがなんとも言えずかわいいのである。
目を閉じて香箱のまま、頭だけが小さく上下に動いている。
ははは、かわいい。
次は、目の上あたりから首筋にかけて、すーっと手を滑らせて撫でる方法であるが、これは香箱ではなく普通に座っている時がいいかもしれない。
何度か撫でているうちに、僕が手を近づけると猫の方から頭を少し擦り付けてくるようなことをしたりするからである。
そうなると、もう胸がキュンとなってしまって、ニヤニヤ笑いなどをしており、顔がなんとも気持ちの悪い阿保丸出しになっているおそれがあるので、周囲の視線を気にする必要がある。
更には、目の上のあたりから尻尾くらいまで一気に撫でてしまうというのがある。
こうなると、もう猫を愛でているというよりは、猫の毛並みの感触を楽しんでいるだけという、自分本位の行動になっているのであって、ミュウやシャケにとってはなんのメリットもないので、”これだけ撫でているということは、その後になんらかの見返りがあるんですよね?”などと言って、見返りを要求してくる可能性がきわめて高いので、かつ節などの在庫を事前に確認しておく必要がある。
そして、今のように空気が乾燥している時季は、その後ドアノブなどを触ると、静電気の放電によりビリっとくることもあるので、注意しなければならない。
そして最後はもう歯止めが効かなくなり、猫を半ば強制的にゴロリと仰向けにしてお腹をなでたり、肉球をプニプニしたりするところまでエスカレートしてしまって、しばらくは為すがままだったミュウとシャケも我慢の限界を迎え、”いい加減にしろ、このサイコ野郎!”などと言って僕から離れていくのだった。
何事もほどほどが大事である。
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