猫と静電気
シャワーから出ると、ミュウが僕の足元で仰向けに寝転んで体をクネクネさせながら、僕の顔を見上げている。
なにかおやつをもらおうとアピールしているのである。
せっかく近くでクネクネしているのだから、と僕はしゃがみこんでミュウのお腹を撫でてみる。
それにしても、なんて柔らかいのだろうか。
まるで、ふわふわの毛が生えたつきたての餅を触っているようである。
毛の一本一本がとても柔らかいことと、ミュウのぽっちゃりした体とが相俟って、その手触りといったらもう例えようがないほど気持ちがいい。
ただ撫でるだけではなく、ぷにぷにと押してみたくもなるし、実際押す。軽くね。
一方のシャケであるが、シャケの毛はミュウのように柔らかくはなくて、なんか、シュッとして、張りがある。
そして、シャケの場合は長い体をびよーんと伸ばして横になるので、その長く伸ばした体をスーっと撫でるのが気持ちいいのである。
そうやって調子に乗ってシャケの長い体をスースーと撫で続けていると、僕の手にビリっとなにかが走った。
静電気である。
ミュウを撫でても静電気は発生しないが、なぜかシャケを撫でるとビリっとくる。
僕は慌てて手を引っ込めるが、シャケは何事もないような顔をして寝そべってじっとしている。
というわけで、僕はシャケを撫でることで空気が乾燥してきたことを感じたのである。
すっかり秋ですね。
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