59歳の転職活動 Part1
3月中旬。
毎年この時期は、人事異動の内示があるので、僕に対する上司の何気ない一言やちょっとした目線などに、僕の異動を事前に知っている人間だからこそ出てしまっている、なにかのシグナルのようなものが含まれているのではないか、などとついつい深読みして、勝手に緊張したりしてしまって、これもまた勝手に寝不足になって疲れてしまうなどということになっていた。
だけど、今年はちょっと違った。
というのも、年末に僕の以前の上司だった人とたまたま会う機会があり、その人が、現在所属している部署に来ないかと声をかけてくれたのだ。もし、行く気があるのなら根回しをしておくと。
その部署については、僕もなんとなくではあるが仕事内容はわかっていたし、これまでの経験を活かせそうだなと思い、その場で、お願いしますと返事をしていた。
だから、今年は、自分の異動先が事前にわかっていることから、例年とは違うリラックスした気持ちでこの時期を迎えたのである(一抹の不安を抱えながら)。
そして、内示の日、当日。
僕は、上司に応接室に来るよう、声をかけられた。
やっぱり今年異動するんだなと思いながら応接室に入った。そして、上司から告げられた異動先は、想定していた部署とはまったく異なるところで、これまでの僕の経歴などをここまで無視するか、というような部署だったのである。
異動先を告げられた瞬間、僕の頭には『退職』という言葉が、ものすごく自然に浮かんできた。
スポンサードリンク
にほんブログ村