部屋に入ると、シャケがまた冷蔵庫の上に乗って甘えた顔をして鳴くから、また背中に乗ってドアの後ろを見たいんだろうと思いいつものように屈むと、シャケが前足を僕の背中にかけた後、また冷蔵庫の上に戻っていった。
あれ、なんで?と一瞬考えたが、そういえば背中に湿布を貼っていたなと思い当たった。
多分、湿布のにおいが嫌なんだろう、と思い、湿布をはがし、シャワーを浴びて、もう一度試したみたけど、やっぱり前足までである。
湿布ににおいって想像以上にきついのか、もしくは猫の嗅覚が鋭いのか、どちらにしてもシャケが背中に乗ってこないのがちょっと寂しかった。