猫が監視している
シャケがどこにいるのかわからないことが時々ある。
完全室内飼いということもあるし、とにかくシャケはすこぶる付きの臆病者なので、ベランダにさえ出ることさえないので、家の中のどこかにいることは間違いないのだが、どこにいるのかがわからないのである。
そして忘れたころに、どこからか、寝ぼけたような、なんか悪いことをした後のような表情を浮かべてひょっこり姿を現す。
そんな時僕は、”シャケ、お前はどこにいたのだ”、みたいなことをシャケの頭を撫でながら問いかけるのであるが、シャケは、なんか遠くを見るような眼をしているばかりで、そのうち後足で耳の後ろをシャシャシャって掻いて、のそのそとちょっと離れた場所に移動し、毛づくろいなどを始めるのである。
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